北投焚化廠展望台 (台湾 北投)

台北でもっとも大きな夜市といえば士林夜市だが、その北側に北投という地区がある。そこに存在する展望台がこの北投焚化廠展望台だ。名前から想像できるのだが、この展望台は焼却施設の煙突の部分を利用した展望台になっている。
 この展望台、もともとは士林焚化廠という名前で1991年5月に設立されたが、途中1995年7月1日に区画整理で北投区に属することになったので名称が変更になったとのことだ。
 入場料は無料で遠く台北101まで見晴らすことが出来る隠れたスポットだが、残念ながら圧倒的にアクセスしにくい場所にある。もっとも近くの駅からでもかなりの距離があり、歩いてアクセスするというところではない。タクシーで訪れても、帰りは間違いなくタクシーを呼んでもらわないとタクシー待ちできるような場所ではないのだ。

入り口は建物の高速側にある。上の写真のとおりあまりにも無骨すぎてどこから入ればいいのか迷ってしまうレベル。

エレベーターのボタンはシンプルに地上階と展望階、そしてその上のレストランというように分かれている。エレベーターの背面はガラス張りとなっているが、窓ガラスが汚れているため、上昇中の展望も少し残念だ。

この日訪れた展望階は人もまばらでほぼ貸しきり状態。たしかにこんな外れまでわざわざ来る人もいないだろう。ここの展望台床の高さは116m。けっこうな高さがある。

中央の奥にグランドホテルが見える。距離は結構離れているはずだが、それでもしっかり見えるところにグランドホテルの巨大さが現れている。その更に奥にはうっすらだが台北101のビル影み望むことができる。
淡水側を望んだところ。台北から淡水方面には山が連なっているということがこれで判る。香港もそうだが、中華圏は山の上にもビルを平気で建てるが、怖くないのだろうか?
展望台から東側を望んだところ。手前は農村然としているが、奥の街並みの中には淡水線が走っている。
南側を望んだところ。大きな川が2つ流れているが、左に曲がって流れていくのが基隆川で右奥から奥に流れていくのが淡水川。この二つの川に挟まれるように台北の街は存在している。

展望フロアの上の階はレストランになっている。タワー展望フロアにありがちなカフェかと思ったら本格的なレストランでしかも洋食。ちょっと時間を潰すとかいう感じではなかった。

レストランの名前は星月、そのまんまMoonStar。片言の英語がやっと通じるくらいで、日本の観光客には少々きびしいものがある。
料理は本格的な洋食で軽く済ますという雰囲気ではない。ドリンクだけ頼んで景色を楽しもうかと思ったが、ドリンクだけのオーダーは駄目だとのこと。展望好きは下の展望フロアだけで止めておいたほうがよいだろう。

台湾は外食がこなれているだけに料金も高く思える。ただ、このレストラン部分はゆっくりとだが、360度ゆっくりと回転をしており、食事で座っているだけで360度のパノラマを楽しむことができる。

入り口付近から見上げたところ。

北投焚化廠展望台