射日塔 (台湾 嘉義)

(2019/01/02)

嘉義の街の中に嘉義公園という大き目の公園があるが、その中に建設された観光塔。この公園は1910年の戦前に造られたが、戦後「中山公園」に改められ、更に1997年に旧称の嘉義公園に戻されている。

公園横には球場がある。

公園のには嘉義市立棒球場(野球場)、嘉義植物園、孔子廟、史蹟資料館などの施設があり、とても巨大な公園になっていて、その中にこの射日塔があるわけだが、高さはこの周囲でも群を抜いていて、展望台までのぼれば嘉義の市内を一望できる素晴らしい眺望を楽しむことが出来る。

公園へはもっとも近い駅が嘉義車駅になっているが、これは在来線の駅で、高鉄駅からはかなり離れているので、他の都市から来た場合はそうとうな移動距離を強いられる。嘉義車駅からは東におよそ2キロくらいで、歩くには少々しんどいのでやはり車になる。この近辺はタクシーがまだいる方なので片道でここに来てもなんとかなるだろう。

公園をすすんでゆくと高い建物が見えてくる。射日塔だ。
雲豹の像。台湾雲豹はすでに絶滅しているらしい。

公園のなかを進んでゆくと一際高い円柱形の建物が見つかるはずだ。これが射日塔で、特徴的な外見は地元、阿里山のご神木をモチーフにしたものだという。

写真中央の扉は入り口ではない。この両脇に上の階に登る階段があり、そこが射日塔の入り口となる。
中にはいったところ。チケットは通常50元。日本円でだいたい200円。
展望台チケット。これを買ってからエレベーターで展望フロアへ。

塔は12階分で62mの高さ。1階は忠烈祠となっていて、烈士の位牌が蔵されているらしい。展望階に上るためには入場券を購入してエレベーターに乗らなければならない。

フロアの中央にテーブル型の覗き窓があり、ここから塔の下を眺めることが出来る。
テーブル型の覗き窓から覗いたところ。
床にはめ込まれたアクリル窓からも下を眺めることが出来るが、こちらの窓の方が傷などがあり視認性が悪い。

塔内部は2階から9階までは筒抜けになっていて、10階で降りることになる。10階はギャラリーとして利用されていて、この日は写真が飾られていた。このフロアにはガラス床があり、下を覗くことが出来る。

この日カフェには人影は見られなかった。

階段で登ってゆくと、11階がカフェ。更に登ってゆくと12階の屋外展望台に出ることになる。屋外で外の空気を感じることができるのは展望台としては貴重だ。柵の間隔が狭めなので視界が少々遮られるのは残念だが、ここではほぼ360度のパノラマを楽しむことが出来る。

12階展望フロアに飾られたオブジェ。矢を射る姿から、民間伝承をモチーフに造られた造形(射日神話)なのだろうが、このいでたちは知らない人間からするとかなりシュールだ。

しかしこの12階の展望フロアだが、いろいろなオブジェが飾られており、これが少々シュールな雰囲気をかもし出している。

塔から西側を望んだところ。この日は大気の状態がもやがかかったようで、遠くまで見渡せないが、空気が澄んでいればこちらの方面に阿里山があるはずだ。
野球場および駅方面を望んだところ。

射日塔からの風景は周囲に高い建物が少ないこともありとても見晴らしがいい。嘉義という立地がら、台北や高雄などからのアクセスが悪いのは仕方ないが、嘉義を訪れたならば、公園も含めて訪れてみたい場所だと思う。

下から見上げたところ。

射日塔