シタンカイ(Sitankai)

フィリピンとマレーシアの国境あたり。スールー海と呼ばれる海域のなかにシタンカイ島とシビュートゥ島という二つの島が並んでいる。このシタンカイ島の南端を航空写真にして拡大してみるとなにやら海上に建物がびっしりと並んでいる様子が見えてくる。

この周辺にはバジャウィ族という漂海民族が海上に家を建てて住んでいるということだ。
ちょっと興味がわいたので色々と調べてみた。

まず、この地域に行くのはかなり骨が折れるようである。
このシタンカイ島はフィリピンに属する。ルートとしてはマニラからこの島の北東に位置するサンガ=サンガ島に飛行機で移動。
ここから船でシタンカイの港まで移動するらしい。

この近海は海賊が出没するらしく、外国の渡航には警察などの護衛がつかないと相当危ないところらしい。
テレビの企画でオードリーの春日氏がバジャウィ族の生活に密着とあったが、たしかに警察の警備が付いていた。
ここに行くのも研究者などが殆どのようであり、警察の家に泊まるとか、そういう記述が多い。

治安も悪く誘拐などが発生しているようである。
お隣のサバ州のセンポルナ(Senporna)でもフィリピン系の武装グループによる誘拐や殺害事件が起きている。
外務省の情報でもこのあたり(サバ州東部、センポルナ付近)は渡航の延期を勧めるとの情報がでている。

以下はネットで集めた情報。

この付近のバジャウィ族はアガルアガルという海草を養殖して生計と立てる人が多いらしい。このアガルアガルからは乳化剤をつくる成分が取れるらしい。
テレビで春日氏が訪れた水上集落はシタンカイの集落からもう少し西に進んだところのよう。GoogleEarthでみるとちょうど詳細航空写真が途切れる境あたりに水上集落の影が見えている。
水上の家は海底に支柱となる杭を突き刺し、横板を通す方法で作成していくようだ。
マレーシア方面からヴィザなしで不法入国をするルートがあるらしく、犯罪者などがこのルートで入ってくることもあるらしい。確かにサンガ=サンガ島からのルートよりはこちらのほうが船で移動する時間は短そうである。

 

行ってみたい、見てみたいけど、治安などの情報を勘案するとちょっと1民間人の立場では行くのはハードルとリスクが高すぎるようである。